築42年 RC造 共同住宅
今回の建物改修工事は、以前に耐震診断の調査業務を行い判定結果で修繕・補修の段階にて対応することで躯体の劣化を遅らせることができる内容でしたので屋上や外装、外階段含め躯体の剥離やひび割れ補修工事を
施工前と施工後でわかりやすい内容で説明したいと思います。
まずは、耐震診断というものは旧耐震建築物で昭和56年5月31日付けの建物を示しており構造計算から考え方が変わりました。つまり耐震性が弱いということで耐震診断を行い建物の維持保全を含め耐震補強を行い
避難時間を稼ぐための診断業務になります。決して倒壊するわけではなく、『倒壊時間を稼ぐため』と理解を示したほうがわかりやすいと思います。
調 査 時 点 で の 建 物 の 劣 化 状 況
↑ 外観の状況を確認いたしました。外壁塗装の劣化による塗膜の硬直、剥がれ、ひび割れ等が目立ち躯体の劣化防止対策が施されていない状態です。
↑ 軒木天井の経年劣化による剥がれや開口点検口の破損の確認をいたしました。調査時点では野鳥の住処となっており修繕するとなると木部の腐食部分の取替えや木部の塗装などを行う予定でしたが長期的なことを
踏まえて木天井は撤去し躯体部分は塗装で修繕・補修することを提案いたしました。
↑ 躯体の部分補修跡の確認をいたしました。外壁塗装の劣化もあり躯体のひび割れが目立ちました。
↑ 屋外階段の構造壁の躯体の剥離や鉄筋の錆による腐食を確認。避難経路になりますので補修工法を選定を協力業者側にて提案をいたしました。
↑ 屋外階段部の蹴上部分に鉄筋露出の上、錆による腐食を確認いたしました。耐震診断では建物の劣化状況も把握した上で、評価していきます。
↑ 屋外階段部の表層モルタルの浮き及びひび割れを確認いたしました。築年数経てば経つほど躯体の劣化は進行していきますので、費用対効果なども視野にメンテナンスしておく必要があります。
↑ 屋上のコンクリート仕上になっているのを確認いたしました。築年数とともに劣化は進行していきます。スラブ下の剥離までいかないよう躯体劣化防止対策として対応することが望ましいと思います。
改修工事後
↑ 屋外階段の躯体の浮きも専用の補修材にて対応し防水塗装にて躯体をコーティングして完了です。
↑ 屋外階段の鉄筋露出の錆止め補修を行い躯体の欠けなども専用の補修材にて対応し防水塗装にて躯体をコーティングして完了です。
↑ 調査時と見比べ躯体の浮きやひび割れを修繕・補修を行いました。
↑ 屋外階段部のスラブ下にも躯体剥離がありましたが、補修工事範囲内にて対応いたしました。
↑ 木天井部だった箇所も天井がなくなり配管のメンテナンスや躯体の補修メンテナンスが容易になりました。
↑ 共用廊下もコンクリート剥き出しで表面のコンクリートの剥がれなどもありましたが、今回の工事で補修内容に含めて対応いたしました。
↑ 外観の状況です。外壁塗装も行い建物もリニューアルすることができました。耐震診断で建物の弱点を知り修繕・補修で対応できる結果であれば維持保全することをお薦めいたします。
また簡易診断というものを沖縄県では毎年行っております。問い合わせは、特定非営利活動法人 沖縄県建築設計サポートセンター 098-879-1020 まで!
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