築36年 RC造 5階建て共同住宅
今回は、共同住宅を所有しているオーナー様より耐震診断業務のご相談があり、業務を請けましたので業務内容を説明したいと思います。
耐震診断とは、旧耐震の建物を調査を行い既存の建物劣化状況の調査を行い診断を行っていくのですが、まず診断を行う前に建物の平面図、立面図、断面図、構造図、構造計算書一式揃っているか
確認を行います。また現地にて図面との整合性も兼ねて調査を行いました。
今回は、外部診断・劣化診断業務を行い2チームに分かれての作業となりました。作業時間は丸一日の作業となり、怪我・事故もなく無事終了いたしました。
外 部 診 断 状 況
■打診棒にて現場の躯体の状況を確認しながらコンクリートの浮き、ひび割れがないか確認を行いました。
■手摺の上部部分をチェックしてでヒビ割れの状況を確認しております。横にひび割れが走っているのかわかりますでしょうか?この状態になると上部手摺のコンクリート部分は浮いている状態
になっておりますので、改修方法としては注入工法をお薦めいたします。
■壁のひび割れ状況を確認しております。躯体部分のコンクリート表面の浮きが確認できたのでこちらも落下防止のための処置を検討し報告書とともに内容を説明いたします。
↑ 屋上もコンクリート躯体のひび割れやコンクリートの浮きがないか打診棒にて状況確認を行いました。又、防水塗装の劣化状況も確認しながら外部診断作業は終了いたしました。
↑ 全体の屋上の防水劣化上状況
劣 化 診 断
■劣化診断とは、建物のコンクリートの強度、コンクリートの中性化による塩分濃度試験など、鉄筋の腐食度合いを確認いたします。主に柱の主筋、鉄筋継手の状況確認を行うため既存のコンクリート躯体
をコア抜きやハツリ作業がでてきます。
↑ 大梁・片持ち梁をメインにコア抜き作業を行います。この作業を行うことで既存のコンクリートのサンプルを抜き取り、沖縄県の建設技術センターにて試験強度・中性化などの試験を行い
劣化状況を確認していきます。
↑ コア抜きを行った大梁の状況です。躯体のサンプル採取は各階にて行っていきました。
↑ 柱の主筋の配置や継手の状況確認を行うため部分的にハツリ作業を各階ごとに行いました。
↑ コンクリートの中性化の状況を確認するため、薬品を吹きかけ正常となる紫色になるか確認を行いました。
劣化診断 作業終了後は!!
↑ コア抜きを行った全ての箇所は樹脂モルタルで現状復旧作業を行います。
↑ 大梁のコア抜き箇所の復旧状況
↑ 柱のハツリ箇所も全箇所につきましては、樹脂モルタルによる復旧作業を行い、全てのハツリ・コア抜き箇所の復旧箇所につきましては既存の同じ塗装で仕上げて終了いたしました。
※ 報告書を作成し共同住宅のオーナー様に提出を行いました。
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