築30年 RC造 2階建て住宅兼店舗
簡易診断業務を行って参りましたので、簡潔に説明しながら報告したいと思います。
簡易診断とは、耐震診断の簡易式で建物の外観チェックと建物の計測をしながら建物の劣化状況を確認していく業務となっております。
耐震診断は、建物の平面図や構造計算書が無いと耐震診断プログラムを利用して現状の劣化状況なども評価しながら判定していくのですが簡易診断は
建物の平面図、構造計算書が無くても診断業務ができます。平面図が無い場合、建物の計測(平面上の計測と建物の高さ)を行いますので作業として約1時間程度かかる想定で
時間を設定し作業を行って外観の目視検査で判定シートにて結果を出していきます。
申込方法対象物件としては、旧耐震の建物(昭和56年6月以前)を対象に診断を行います。そしてご用意して頂くのは平面図、建物の登記簿謄本、対象物件に住まわれている方を条件に行っております。
診 断 状 況
↑ 建物外壁4面を打診棒を使用してコンクリートの浮きを確認しているところです。音が変化するのを聞き逃さずチェックいたします。
↑ 建物外壁、大梁、屋根にヒビ割れを発見した場合、クラックスケール(ヒビ割れの度合いを確認する計測ものさし)を使用して国土交通省が指摘範囲基準0.5mm以上ないかを確認しているところです。
今回は、0.5mm以上のヒビ割れが所々見受けられました。報告書にチェックして判定シートでの建物劣化状況の判定に反映されるよう現場確認をいたします。
↑ 建物の外壁塗装の劣化を確認いたしました。今回は水膨れという現象が起きているのが多く見られました。簡易診断の判定では外壁塗装・屋上防水の劣化につきましては反映はされませんが次に起こる躯体の劣化
に大きく比例して躯体のひび割れ、鉄筋の錆の腐食によるコンクリートの剥がれに大きく影響を受けますので補修メンテナンスすることをお薦めいたします。
↑ コンクリート柱のひび割れからコンクリートの剥がれを確認しているところです。補修しない状態で放置しておくとこのような状態になります。柱は主要構造部の一部なのでダメージが発見された場合
簡易診断の判定では悪い状態にランクされ評価も下がります。発見したのが屋上なので下階の柱も長い年数かけてダメージを受け始めてきている可能性もあります。補修を前提に検討すべきポイントになります。
↑ 柱の全体のダメージ状況です。説明につきましては上記内容と同じです。
↑ 屋上の防水塗装の劣化状況の確認をしております。長い年数の建物になるほどコンクリート躯体の状態は劣化するので屋上防水塗装することで建物の持続年数は伸びますので防水塗装することをお薦めします。
今回は、防水塗装が劣化して無数のひび割れを起こしているのが確認できました。コンクリートスラブの鉄筋の腐食でコンクリートの剥がれを起こしている可能性があります。
↑ 屋上スラブの防水塗装の劣化により屋根スラブのひび割れ状況が気になり、2階天井から屋根裏を確認しているところです。鉄筋の腐食によりコンクリートの剥がれが多く見られました。補修するには天井を全て
解体してから補修作業になりますので、補修費用は面積が多くなればなるほど費用は増大するので、建物維持管理する上で築10年を目安に外壁塗装や屋上防水塗装することをお薦めいたします。
躯体の劣化状況を全て調査して約2時間程度で作業は終わりました。報告書及び判定書作成の上で依頼主に報告及び説明を行います。
旧耐震の建物であとどれくらい築年数対応しているのか?今の建物の状態で気になる場合、一度当社へご相談ください。
別サービスにて耐震診断業務も行っております。耐震診断を依頼する条件として建物の図面、構造計算書が必要です。問い合わせする前に一度再確認お願いいたします。
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