築47年 RC造 4階建て共同住宅
旧耐震建築物(昭和56年6月以前)の建物を所有者の方より建物の現況調査の件でご相談があり今回の建物の劣化及び耐震的な問題があるのかを簡易診断業務を提案しての調査・報告書までの業務を行い
ました。建物調査するにあたり、図面が無い場合は現地にて測量を行い建物の大きさや高さなどの現場調査・劣化状況を調査を行います。
建物の規模にもよりますが、調査時間は約2時間程度、今回は建物所有者の承認も頂いた上で、居住者のバルコニー部、内部の目視できる構造体の確認を行いました。
↑ 建物の主要構造部と言われる柱に材軸方向のひび割れが発生しているのを確認いたしました。材軸方向のひび割れは、構造体にとって負荷がかかっているために起こるひび割れです。
ひび割れ幅が0.5mm以上も超えて1.4mmとなっております。老朽化を防ぐためには構造体の劣化を防ぎ外壁塗装やクラック補修といったメンテナンスを定期的に行っていくことが重要です。
↑ 最上部の大梁の剥離です。状況としては、悪いほうなので大至急処置することをお薦めいたします。また耐震判定にも大きく影響のでる主要構造部の劣化状況です。
↑ 外部の手摺壁の剥離状態です。こちらも内部の鉄筋が腐食してコンクリートとの定着性が無くなり膨張している状態です。外部からの雨水の侵入もしやすく劣化スピードは速いので
剥離や浮きなどの箇所を含め耐震判定には、影響でてきます。
↑ 屋上防水の劣化を確認いたしました。また水膨れも確認いたしました。水膨れとは躯体と塗装塗膜との間に雨水が侵入し塗膜が膨張する現象をいいます。蒸発して塗膜が破裂することで屋根からの
雨漏り現象が起きやすくなりますし、構造体の大梁やスラブのひび割れや剥離現象に繋がります。
↑ 1階上部の大梁の位置に面する箇所を調査しております。横にひび割れが起きているを確認いたしました。但し、この状況はひび割れと同時に剥離も起きている箇所になります。
※今回調査を行い、図面作成、報告書作成に約1月ほどかかりました。また診断結果についても建物所有者の方にも簡易診断報告書を作成して判りやすく説明を行いました。
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