築50年 RCB造戸建て住宅
今回の住宅診断(ホームインスペクション)の実施対応した物件は築年数50年、旧耐震建築物と言われる建物の状況調査を行いました。
また内部はフルリフォームで改装されており雨漏りや建物傾斜など不具合はありませんでしたが、躯体の状態が外部・内部において指摘箇所あったのでその内容について説明していきたいと思います。
中古住宅の魅力は新築より物件の内容によっては安くで手に入れることができ、リフォームして自分好みに改修できるのがメリットではありますが、業者によっては壊していけない構造部などを撤去してしまうと
主要構造部において何かしら不具合が起きやすくなるので、リフォームする際には、建築士に設計を依頼するなどの注意が必要です。
建物の躯体の状態
↑ 主要構造部である柱にひび割れ補修跡を確認いたしました。この状態でもひび割れが再発しており適切な工法にて補修が行われていないのが予測できます。この状態を材軸方向のひび割れといいます。
↑ 同じく主要構造部である梁にも材軸方向のひび割れを確認。外壁塗装も施されている状態でしたが、ひび割れの再発がありました。
↑ 主要構造部の梁の剥離して欠損した範囲から鉄筋の錆汁跡を確認いたしました。主要構造部の柱・梁・屋根にてこういう現象があった場合には、インスペクションでは指摘有りとなります。
また補修工法においても、適切な処置だったのか?ということが伺えます。
↑ 沖縄県内にて外壁塗装を施す建物は多く存在いたしますが、メーカーの塗料は紫外線による検査は10年持つか持たないかと言われております。気になる方は外壁面を手で触ると画像のような白い粉が付着する場合
塗装の塗膜の劣化現象が起き始めているのがわかります。沖縄のRC造は剥き出しだと劣化速度が変化いたします。人間で例えると素肌に紫外線を当てると日焼けして皮膚の老化に繋がりますよね?スキンケアをしている
人、してない人では肌の老化も変わります。もちろんRC造も一概に言えません。定期的な外壁塗装の塗り替えをすることで建物の持続経過年数は変化いたしますので、建物にお住まい、購入する方は計画をしていきなが
ら快適な生活することをお薦めいたします。
↑ 建物内部から躯体の状況を確認しているところです。主要構造部の話題で今回のホームインスペクションのブログでお話させて頂いております。こちらも屋根はコンクリートスラブの剥離、梁の材軸方向のひび割れ
を確認いたしました。また躯体の表面に白い石灰みたいなものが確認できますが、これは建築用語でエフロエッセンス(石灰化現象)といいます。躯体内部の成分が外部からの雨水の侵入が原因で表に露出している状態
を示しております。この状態を放置しておくと内部の鉄筋の腐食へと繋がり、躯体の耐久性の低下とともにひび割れや剥離へと繋がり剥離落下を引き起こしてしまいます。
旧耐震建築物においては、必ず設計図、現場調査を行いリフォーム計画することをお薦めいたします。
↑建物内部から躯体の状況を確認しているところです。主要構造部の梁の材軸方向のひび割れを確認。上記にて外部の梁の錆汁跡の確認の項目にて関連付けできるのが内部の梁のひび割れです。
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